物流業界のBtoBとは?
ビジネスマンにとっては「BtoB」「BtoC」といった言葉は身近なものではないでしょうか。このページでは、物流業界でもそれらの概念、つまり「BtoB物流」と「BtoC物流」が存在していることについて、紹介していきます。
BtoB物流の特徴
すでにご存じの方も多いと思いますが、BtoBとは「企業が企業に向けておこなうビジネスであること」です。つまり企業間で、商品が地理的な意味で実際に移動することを意味しています。幅広い業界で共通の概念となっていますが、物流業界でも同様に使われている言葉です。
一度に出荷する数が多い
物流業界におけるBtoBの特徴として最初に挙げられるのが、一度に出荷される商品の数量がとても多いことです。場合によっては、ひとつの納品先に百や千、あるいは万に達する単位の商品を届けることになります
天井の高い倉庫が必要
一度に納品する商品数がかなり大きくなる場合があるため、在庫管理にはケース単位でのパレット保管が採用されることが多いです。ですので、高積みに対応できるように、充分な高さのある倉庫が必要になります。さらに、パレット積み上げの作業をする際にはフォークリフトを使用するので、それも必須のアイテムです。
企業に合わせて納品ルールが定められている
BtoB物流は企業間取引であるため、どうしても納品先の企業のほうが優位な立場になります。ですので、納品先の企業が納品ルールを定めている場合は、それに対応するためのシステムを導入する必要性が生じることもあります。
物流品質を求められる
バーコードやプライスの表示の印字については、厳しい基準があるので、丁寧な作業が求められます。ほんのすこし定位置からズレているだけで、機械が認識できない可能性があるのです。そのことが原因で、取引先から納品拒否をされる結果を招くケースもあります。また、出荷のミスや異物混入などの問題も。物流としての品質全般が、厳しくチェックされるものであることを念頭において、業務を行う必要があります。
BtoC物流とは
BtoCとは、Business to Consumerという英語表現を短縮した言葉です。つまり、企業が消費者を対象として実施するビジネス形態を意味します。コンビニで商品を購入したり旅先でホテルに宿泊したりすること、あるいはECサイトの利用なども、このBtoCに該当する行動です。
BtoB物流とBtoC物流の違う点
一度に出荷する数量
BtoC物流における出荷数量は、BtoB物流と比較するとかなり少ないです。多くても10点程度である場合がほとんどです。
受注する件数
BtoB物流では、特定の企業に対してまとめて納品しますが、BtoC物流ではそうではありません。不特定多数の消費者に対して、それぞれのニーズに合わせた方法で商品を納品することになります。
適用されるルールが異なる
納品先が定めたルールに従うBtoB物流とは異なり、BtoC物流では、企業側が顧客に提供しているサービス内容に沿って業務を進めていくことになります。
商品の種類数
いち商品に対し膨大な数量の在庫を保管するBtoB物流とは異なり、BtoC物流では、各消費者との取引に対応するため、豊富な商品点数を抱えているのが特徴です。その影響で、商品在庫を保管する棚割りが複雑になる傾向があります。